エレガントかどうかについて

アンドリューワイルズフェルマーの最終定理の解を発見した瞬間のことを後に「私はかつてあの時ほどエレガントな瞬間を経験したことはなかった。おそらくこれからも経験することはないだろう。」と発言した。
「エレガント」とは普段「優雅」とか「上品」という意味で使われる言葉だが、数論の世界では、問題に対する答えの導き出し方が一般的なアプローチと比べてシンプルだった場合にたびたび使われる。逆に難しく、かえって問題をややこしくしてしまうような場合は「そのアプローチの仕方はエレガントじゃないね。」などと言う。
仕事においても何か問題を解決しようとする際に、力まかせに強引に解決してしまうと、他人からは往々にして後に、「それはエレガントなやり方じゃないな。」などと揶揄されてしまう。
今一度、自分のやり方が「エレガント」かどうか日々考えたいものである。

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

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